概要
なぜ、一番人気のあるコンテンツを有料にしてはいけないのか?なぜ、ビット経済では95パーセントをタダにしてもビジネスが可能なのか?あなたがどの業界にいようとも、“無料”との競争が待っている。それは可能性の問題ではなく、時間の問題だ。そのときあなたは、創造的にも破壊的にもなり得るこのフリーという過激な価格を味方につけることができるだろうか。
感想
印象に残った箇所をメモ。
無料のルール
- デジタルのものは、遅かれ早かれ無料になる
- アトムも無料になりたがるが、力強い足取りではない
- フリーは止まらない
- フリーからもお金儲けはできる
- 市場を再評価する
- ゼロにする
- 遅かれ早かれフリーと競い合うことになる
- ムダを受け入れよう
- フリーは別のものの価値を高める
- 希少なものではなく、潤沢なものを管理しよう
競争市場では価格は限界費用まで落ちる。フリーは選択肢の一つではなく必然であり、ビットは無料になることを望んでいる。
デジタル世界の外では、限界費用がゼロまで落ちることはめったにない。しかし、フリーは人の心を惹きつける大きな魅力があるので、マーケティング担当者は自分たちのビジネスを見直し、無料にするものと有料にするものを決めることで、常に無料を実現する方法を見つけるものだ。
デジタルの世界では、法律や使用制限によってフリーを食い止めようとしても、結局は経済的万有引力に逆らうことはできない。
時間を節約するためにお金を払う人がいる。リスクを下げるためにお金を払う人がいる。自分の好きなものにお金を払う人がいる。ステイタスにお金を払う人がいる。
あるもののコストがゼロに向かっているのであれば、フリーは可能性ではなく、いつそうなるかという時間の問題だ。それなら真っ先に無料にすればいい。それは注目を集めるし、注目をお金に変える方法は常に存在する。無料にすることで何ができるか、今から考えてみよう。
他の誰かが無料で提供する方法を見つけるだろう。選択肢は二つしかない。その商品は無料にして別のものを売るか、価格の違いを埋め合わせられるだけの差別化を図るかだ。
もしもあるものが気にする必要もないほど安くなっているのならば、もう気にするのはやめよう。
潤沢さは新たな希少さを生み出す。
資源が安い世界では同じ方法で管理する必要はない。ビジネスの機能がデジタルになると各ビジネスのリスクは小さくなるので企業は「失敗するな」から「早めに失敗しろ」に変わる。
フリーミアムの戦術
- 時間制限
- 利点: 実行しやすい。低価格競争で共倒れリスクが小さい
- 欠点: 最初からそのソフトを試してみようとする顧客が少ない
- 機能制限
- 利点: 最大数のユーザを得る最良の方法。
- 欠点: 二つの製品を作らなければならない。
- 人数制限
- 利点: 実行しやすく、システムがわかりやすい。
- 欠点: 低価格競争で共倒れになるリスクがある。
- 顧客のタイプによる制限
- 利点: 企業の支払い能力に応じて課金。
- 欠点: 課金プロセスが複雑で管理しにくい。
30日間無料、その後は有料などのモデル。セールスフォースなどが実践。
基本機能は無料、機能拡張版は有料。WordPressなどが実践。
一定の人数は無料で使えるが、それ以上の人は有料。
小規模で創業まもない企業は無料で、それ以外は有料。