統計検定1級受験記

統計検定受験のきっかけ

2016年11月に統計検定1級を受験しました。受験のきっかけは統計学を勉強し直すにあたってのモチベーション維持のためでした。そもそも、統計学を勉強し直したいと思ったのは社会人になってからデータマイニング関連の仕事に10年近く携わっているものの、大学時代に統計を専門として学んでいなかったので

  • 社会人時代は案件ごとに必要な項目(一般化線形モデル、独立性検定、生存時間解析etc)を都度調査(勉強と呼べるほどの時間が取れないことがほどんど…)

という形で統計をつまみ食いしているような日々を送っていました。仕事はそれでなんとか回していたものの

  • 体系立てて統計を勉強していないため概念、手法間の関連がよくわからない
  • 基本的な概念は知っているもののより高度な概念、手法(ノンパラメトリック手法や回帰分析における予測区間など)が完全には理解できていない
  • 教科書や本に載っている通りの問題設定では使えるが、ちょっと違うときに応用できない or 応用したときに妥当性、正当性がよく分からない

という状況で、例えば「回帰分析の信頼区間と予測区間ってR使って出すには出せるけど、この2つの違い1)信頼区間、予測区間の違いについては「単回帰モデルでの信頼区間」「単回帰モデルの予測区間」で解説しています。って何だろう?」とか疑問に思いつつも明確な答えがわからないまま消化不良な分析結果を報告することもありました。

いつか何とかしたいと思いながらも実行できずにいたのですが、2016年11月から育児休業を取得し少し時間に余裕ができたのを機に

  • 統計学をきちんと体系的に勉強する
  • モチベーション維持のため統計検定1級を目指す

ことにしました。

受験対策コンテンツ

準備段階で統計検定1級に関する情報が少なく対策が立てづらかったです。参考にしたのは本家本元の統計検定のHPくらいでしたが「合格者の声」は貴重なアドバイス(レベルが高すぎて参考にならない人もいますが…)が多く参考になりました。

また、さすが1級だけあって難易度が高くまた来年受験する可能性もあると思ったので準備の過程や対策については自分でまとめました。

統計検定1級の出題傾向自体がまだ過渡期で安定しておらずどこまで参考になるかわかりませんが、2017年以降に統計検定1級を受験する方の参考になれば幸いです。

受験までのスケジュール

だいたい1ヶ月前から本格的に勉強を始めました。ただ、前半は数理統計を勉強しなおすのに時間を使っており、ラスト2週間ぐらいから本腰を入れて対策を始めましたがちょっと準備不足だったと思います。

当時は日本語で体系的に勉強できる教科書が少なく「Statistical Inference」を使いましたが、今なら「現代数理統計学の基礎」など日本語の教科書を使ったと思います。
時期 対策内容
10月下旬
  • 出題傾向を見ると数理統計に偏っているので数理統計をきっちり勉強する方針でスタート
  • 休みの日に数理統計の教科書(“Statistical Inference“)を勉強(教科書30ページ分くらい)
11月第1〜2週
  • 育児休業で休みになったので平日は教科書をひたすら勉強
    1日少なくとも3時間、多い日は7〜8時間を充てて1日30〜50ページ程度読む
  • 逆に休みの日は子供の相手があるので夜に少し勉強する程度
11月第3週
  •  数理統計の教科書を勉強(ただし、統計検定1級の範囲外のトピックは流し読み)
  • 公式問題集で2015年11月の問題を解いてみると時間が全然足りない。
    ただ、合格基準が公表されておらず力不足なのかどうかも不明で不安になる
  • 不安だと騒いでも仕方ないので時間を作って(奥さんに週末も子供を見てもらった…)効率的に解くための解法を整理し始める
11月第4週
  • 「統計応用」(理工)も過去の傾向だと数理統計からの出題が多く、特に対策をしていなかったが流石にマズいと思い分散分析、重回帰分析、生存時間解析をまとめる
  • 公式認定テキストを読んで、”Statistical Inference“では触れられていないノンパラメトリック検定をまとめる
  • 公式問題集で各大問を時間を計りながら解く。やはり時間が足りず都度、速く解くための手法を調べる。過去2年分を解いたところでTime Up 

ちょっと準備不足(特に統計応用)と思いつつ受験日を迎えました。当日の受験記については「統計検定1級受験記(受験当日編)」をご参照ください。

脚注   [ + ]

1. 信頼区間、予測区間の違いについては「単回帰モデルでの信頼区間」「単回帰モデルの予測区間」で解説しています。

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