統計検定のHPで公開されている情報を元に統計検定1~4級の試験範囲、受験者数の推移や受験率/合格率をまとめました。
試験範囲と試験形式
試験範囲は4級/3級はそれぞれ中学/高校卒業程度とされており、2級~1級は大学の教養課程~専門課程程度とされています。
確かに準1級~1級は数理統計の専門的な教科書でしか目にしないトピックも多くかなり難易度が高い試験だと思います。試験形式も
と準1級からは論述問題が出題されぐっと体感的な難易度が上がります。時間も準1級で120分、1級で合計180分と長いようですが計算量、論述量がかなり多く時間との戦いになります。
申込者数の推移
CBT方式が始まった影響からか2017年に一度減少しますが2018年以降は順調に伸びています。ちなみに資格試験で最も人気のある英検/漢検/TOEICはそれぞれ200~300万人の申込者数を誇っているので、統計検定もこれからの発展を願いたいところです。
構成比率としてはやはり2級、3級が圧倒的に多くこの2つで7割近くを占めます。準1級、1級の申込者数が少ないのは仕方ないにしても意外なのは4級が一番少ないのですね。中学~高校生くらいだと「統計が得意」というよりも「数学が得意」と感じている子が多く、なかなか統計検定にまで目が向かないのかなという気がします。
受験率
合格率を見る前に2019年の「受験率」(=受験者数÷申込者数)を見てみたのが次のグラフです。
3~4級は8割以上、2級は7割程度の受験率ですが準1級~1級に関しては65%程度と半数近くが受験会場に現れる前に断念したことが分かります。準1級は非常に範囲が広く、1級は論述式かつ難問揃いで過去問を見て心が折れる…というのはよく分かります。
とはいえ、受験料も決して安くないので1級を受験しようかなと思った方は一度「過去問と解答例」を眺めてみて何とかなりそうかを確認することをオススメします。
合格率
4級はばらついているものの、2~3級の合格率はほぼ安定しており
- 4級: 55~70%程度
- 3級: 60~70%程度
- 2級: 40~45%程度
となっています。本番一発勝負にかける受験者も一定数いる[1]ちなみに当サイトのアクセス数は統計検定の受験日”当日”にピークを迎えます。ことを考えると、2級まではちゃんと準備して臨めばかなり高い確率で合格するのではと思います。
また、合格基準は公表されていませんがCBT形式では
- 3級: 70点以上で合格
- 2級: 60点以上で合格
となっており一つの目安になると思います。
次に準1級と1級の合格率の推移が下のグラフです。なお、2015年に1級は統計数理/統計応用に分割されたので2014年以前は参考程度にとどめてください。
やはり合格率はぐっと下がり
- 準1級: 20~30%程度
- 1級: 15~25%程度
となっています。特に1級は過去問を見ても心折れずに試験会場へと向かった猛者達をしてこの合格率と考えると難易度は高いなと感じます。
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脚注
↑1 | ちなみに当サイトのアクセス数は統計検定の受験日”当日”にピークを迎えます。 |
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