2017年 統計検定1級(理工学)大問3
2つの機械部品の寿命[math]T_1, T_2[/math]は互いに独立で確率密度関数
[math]
f(t) = \begin{cases} \dfrac{1}{\mu}e^{-t/\mu} &(t \geq 0) \\ 0 &(t < 0)\end{cases}
[/math]
を持つ指数分布[math]Exp(1/\mu)[/math]に従うとする。この時、以下の問に答えよ。
- 確率変数[math]T[/math]が[math]Exp(1/\mu)[/math]に従う時、[math]E[T][/math]を求めよ。また、ある[math]t[/math]に対して条件付き期待値[math]E[T\ |\ T > t][/math]を求めよ。
- [math]T_1=t_1,\ T_2=t_2[/math]が観測された時、対数尤度関数[math]l_1(\mu)[/math]を求め、最尤推定値[math]\hat{\mu}[/math]を求めよ。
- [math]T_1=t_1[/math]は観測されたが、時点[math]t ( > t_1)[/math]では2番目の機械部品は稼働していたとする。この時、対数尤度関数[math]l_2(\mu)[/math]を求め、最尤推定値[math]\tilde{\mu}[/math]を求めよ。
- [math]\mu^{(0)}[/math]を初期値とし、[math]\mu=\mu^{(k)}[/math]とした時の[math]T_2[/math]の条件付きの期待値を
[math]
\xi^{(k)} = E[T_2\ |\ \mu^{(k)},\ T_2 > t]
[/math]とし、[math]T_1=t_1[/math], [math]T_2=\xi^{(k)}[/math]とした時の最尤推定値を[math]\mu^{(k+1)}[/math]とする。[math]\mu^{(k+1)}[/math]に関する漸化式を求めよ。
- 数列[math]\{ \mu^{(k)}\}[/math]は問3の最尤推定値[math]\tilde{\mu}[/math]に収束することを示せ。
(出典:統計検定HP「統計検定 1級の過去問題」。問題文を一部略記。)
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