2015年 統計検定1級(理工学)大問3
確率変数[math]Y[/math]は以下の確率密度関数
[math]
f(y;\theta, \psi) = \exp\left[\dfrac{y\theta-b(\theta)}{\psi}+c(y;\psi)\right]
[/math]
に従うとする。ここで[math]\theta, \psi>0[/math]はパラメータで[math]b(\theta), c(y;\psi)[/math]は適当な関数とする。このモデルを「モデルM」と呼ぶとき、以下の問に答えよ。
- 平均[math]\frac{1}{\beta}[/math]の指数分布はモデルMに含まれることを示せ。
- モーメント母関数[math]m(t)=E[e^{tY}][/math]は
[math]
m(t) = \exp \left[\dfrac{b(\theta+t\psi)-b(\theta)}{\psi}\right]
[/math]となることを示せ。また、適当な条件下で[math]E[Y]=b'(\theta), V[Y]=\psi b”(\theta)[/math]となることを示せ。
- 1回の降雨量[math]X_1, X_2,\dots[/math]は互いに独立で平均[math]\frac{1}{\beta}[/math]の指数分布に従うとする。また、1年間に起きる降雨回数[math]N[/math]は[math]X_i[/math]とは独立に平均[math]\lambda > 0[/math]のポアソン分布に従うとする。この時、年間降水量[math]S=\sum_{i=1}^N X_i[/math]のモーメント母関数を求めよ。また、[math]b(x)=-\frac{1}{x}[/math]を使って問2の形式で表現せよ。そのときの[math]\psi, \theta[/math]を[math]\psi > 0[/math]であることに注意し[math]\beta, \lambda[/math]で表せ。
- [math]E[S], V[S][/math]を求めよ。また、[math]E[S]=\mu[/math]とするとき[math]V[S][/math]を[math]\mu, \psi[/math]で表せ。
(出典:「統計検定 1級・準1級 公式問題集」。問題文を一部略記。)
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